今回紹介するのは「みなさまのお墨付き ソテードオニオンとまろやかハニーのカレー(甘口)」。
そう。甘口のカレーだ。
そう… 甘口なんだよ…
「中辛、辛口と試したから、やっぱり流れ的には甘口だよな」と思い購入したのだけれど、私、辛口派…
買ってはみたものの、正直あまり乗り気ではない。
「だって、甘口よ。甘口って基本、子供向けでしょ?」
「やっぱりスパイシーなカレーでしょ。」
「甘口のカレーを好んで食べる成人男性って全体の何%いるんだろう?」
とか思うわけだ。
「コレオイシイヨ・オススメダヨ…」的なウソくせぇ記事だけは絶対に書きたくないし、口に合わなかった場合は記事にするのは止めようと思いながら食したのですが、これ書いているわけだからお分かりですよね。
今までの私は偏見に満ちていた。甘口派の皆さん、すまんかった。
商品説明
まずは簡単に商品の紹介。
消費者テスト支持率92.5%
みなさまのお墨付き ソテードオニオンとまろやかハニーのカレー(甘口)
200g(1人前)
85円
(税込み 91円)
ここがおすすめポイント
甘口だが、スパイス、カレーの旨味はしっかり。
消費者テストの参加者コメント
野菜が沢山入っていて良い。カレーの香りがとても良く、食欲をそそる。甘口でも大人もいけるとても美味しい味。(女性/60代/東京)
原材料名
野菜(じゃがいも、人参)、砂糖、小麦粉、食用油脂(牛脂、豚脂)、牛肉、食塩、ソテー・ド・オニオン、カレー粉、トマトペースト、ビーフエキス、焙煎香辛料(香辛料、コーン油)、はちみつ/増粘剤(加工デンプン)、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、香料、(一部に小麦・乳成分・牛肉・大豆・豚肉を含む)
栄養成分
(推定値)1食200gあたり:エネルギー160kcal、たんぱく質3.0g、脂質6.6g、炭水化物22.2g、食塩相当量2.7g
原産国・産地
日本
製造者
エスビー食品株式会社
製造所
株式会社アーデン
甘口というより旨口
パッケージを見ると蜂蜜が描かれていたり、煮込むと甘みが増す野菜が描かれていますから、いかにも甘口って感じです。
ですが、食べてみた印象は「辛口ではない」というもので、決して「甘い」という感じはしませんでした。
日本語では旨味と甘みって語源が同じだという話をどこかで聞いたことがありますが、まさにそれで、「甘口」というより「旨口」という方が適当な気がします。
これ、同シリーズのソテードオニオンと焙煎香辛料のカレー(中辛)を食べたときにも感じたのですが、「甘口」とか「中辛」とかって表記を当てにするはあまり意味があることではないような気がするんですよね。
小さな子供がいて「甘口じゃないとダメ」とかいう場合であれば別ですが、大人が食べるのであれば「辛すぎる」もの以外はあまり気にする必要がないような気がするのです。
というのも、かつてレトルト食品と言えば「保存がきく」とか「手軽に食べられる」といった面が重視されていましたが、昨今は味にこだわった商品が多くなりました。
ちょっとやそっと美味しいくらいでは消費者には魅力的にはうつりません。そんな苛烈な競争のなかでは「甘口」とか「中辛」とかいう辛さありきのカレーなんて作っても売れやしないのです。
要するに、このカレーは「美味しく作っていたら結果的に甘口になりました。」ってくらいの商品なのだろうと思うわけです。
いや、もちろん「甘めの商品にしよう」ってことは考えるでしょうけれど、辛さのレベルありきではなく、「旨味方面のカレーの良さを徹底的に引き出してみよう。」って感じの努力を感じるんですよね。このシリーズのカレーを食べると。
見た目は大事
「甘口ではなく旨口だ。辛口派の大人が喰っても美味いんだ。」とそんなことを言っても、このカレーを一番食すのはおそらく子供たちでしょう。
そんな子供たちがこのカレーを食べるシーンはいくつか考えられます。
あまり勧められたことではないのかもしれませんが、仕事の都合などで子供と食事を共にできないようなとき、レトルトのカレーを食べるように準備している家庭もあるのではないでしょうか。
しかし、これを食すにはパウチを温めなければいけませんが、湯煎というわけにはいかないでしょう。子供たちしかいないところで火を使わせるのは気が引けます。
そうなると中身を容器に移して電子レンジでチンという流れになるのでしょうが、低価格帯のレトルト食品だとこんなことになりかねません。
冷めた状態のカレールーがゴロンと固まっており、お世辞にも美味そうには見えません。
出来ることなら見た目にも美味しそうなものを食べさせてやりたいものです。
その点、この商品のルーは常温状態でも滑らかで美味しそうです。もちろん、実際に食べても美味しい。
食欲を刺激するスパイスとまろやかで深みのある味で大人も満足
さて、甘口ではなく旨口だと前述しましたが、具体的にどんな旨味なのか。
このシリーズの商品はどれもそうですが、ソテードオニオンをはじめとした野菜の旨味が溶け込んだコクが特徴です。さらにそこに蜂蜜のまろやかさが加わって全体的に柔らかで深みのある味にまとまっています。
そしてそれを引き立てるのがスパイスです。
決して辛くはなく、しかしほどよく刺激的。どうにも安っぽい形容しか浮かばないのですが、絶妙としか言いようがないバランスの配合です。
「カレーの香りがとても良く、食欲をそそる」と消費者テストのコメントにもあるように、スパイスの香りが本当に良いんです。この香りがなかったら、この濃厚な旨味もクドイだけかもしれません。
スパイスの香りが全体をピリッと引き締めているのです。だからこそ辛口派の大人でもこのカレーを美味しく食べられるのです。
まとめ
私のような辛口派の人にこそ食べてもらいたいカレーです。
スパイシーなカレーが好きなので、「カレーと言ったら辛口」と考えていましたが、それは選択肢を自ら狭めていたようです。
辛みがないからこそ濃厚な旨味とスパイスの香りを楽しめました。こういうカレーも美味しいですよね。
まぁ、よくよく考えれば、消費者テストが女性だけとはいえ、92.5%もの人が美味しいというくらいの商品ですからね。そんな子供騙しな味なわけがないですよね。
甘口のカレーだって美味い。甘口には甘口の良さがある。と、思わせてくれるカレーでした。